昨日パ・リーグのクライマックスシリーズ第4戦でオリックスがロッテを下し、見事日本シリーズへの進出を果たしました。
これで既に一昨日に日本シリーズへの進出を決めている阪神と共に、ペナントレース優勝チームが順当に日本シリーズに進むことになります。
一方で今シーズンはペナントレースの首位*2位チームのG差が大きく開いたこともあり、「クライマックスシリーズそのものの必要性」を疑問視する声も多く聞かれました。
確かに折角ペナントレースで優勝しても、クライマックスシリーズで下剋上が頻発すると「何のためのペナントレースよ?」となるのもごもっともだと感じます。そこで今回はクライマックスシリーズで下剋上が起きる可能性を検証していきたいと思います。
レギュレーションからの算出
まずレギュレーションの有利/不利から下剋上の可能性を見ていきましょう。レギュレーションは以下の通りです。
”ファイナルステージは1位球団とファーストステージ勝者の6試合制とする。1位球団にあらかじめ1勝のアドバンテージを与え、アドバンテージを含め先に4勝した球団を勝者とする。すべての試合で1位球団をホームチームとする。”(※NPBより引用)
ポイントは以下
- 6試合4勝先取制
- 優勝チームには1勝アドバンテージ
- 引分が発生し3勝3敗1分となった場合は1位チームが進出
- 試合は優勝チームホーム球場で行われる
よって6戦戦った際に2位チームが6勝0敗、5勝1敗、4勝2敗となる確率(=P)を求めます。(微小な誤差が発生するが引分も負に含める)
またホームチームの勝率は以下で集計された54.5%を用います。
プロ野球ファン必見!熱心な応援がホームゲームの勝率に貢献するって本当? #統計学 - Qiita
引分の確率は今シーズンの結果から2.0%(筆者算出)です。
以上から確率Pを求めると
P=(0.565)^6+(0.565)^5*(0.435)*6C1+(0.565)^4*(0.435)^2*6C2
=0.231...
なのでレギュレーションから算定される下剋上が起こる可能性は23%です
過去のクライマックスシリーズ結果からの算出
では過去のクライマックスシリーズの結果はどうだったのでしょうか?レギュレーションが今と異なる時期もあり単純比較はできませんが、2007-2023までの16年間(2020は除)で計6回の下剋上が発生しています。
P=6/32=0.188...
上記より過去の発生確率は19%で、レギュレーションからの算定と大きな差はありません。
まとめ
・レギュレーションから算定される下剋上発生確率は23%
・過去の結果での下剋上発生確率は19%