枝見的考察記

社会/地域/経済の出来事を斜めの視点から描きます。

日本一のイノベーションシティが京都である4つの理由

イノベーションに向いている街と言われるとどこを思い浮かべるだろうか?ベンチャー企業数で圧倒的な数を誇る東京や開業率全国一の福岡をイメージする人が多いかもしれない。

 

しかし”イノベーションが生まれやすい要素”という視点でみると、京都ほど恵まれた都市はないと言える。そこで今回はイノベーションシティが持つ4つの特徴を踏まえつつ、なぜ京都がイノベーション向きなのかを紹介していく。

 

1.知の集積 (産官学)

最初の要素は知的機関の集積だ。技術のシーズ⇒顧客ニーズの繋がりのスムーズな都市ほどイノベーションを生み出しており、技術やアイデアを生み出す知的機関の集積は必要不可欠である。

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京都には京都大学をはじめ様々な大学・研究機関が集積する

2.経済力

2点目は経済力、仮にアイデアがあってもVCや資本が無ければスケールが出来ないので、これまた必須な要素と言える。

読者の中には「京都ってそんなに経済大きくないでしょ?」と思われる方もいるかもしれないが、京都は単体で見ても日本で4番目に大きな都市圏であり、京阪神圏で見た場合世界の中でも指折りの経済圏を構成する(都市圏GDPは世界7位)。

また上場企業本社数で全国7位、売り上げ1兆円以上の巨大企業本社数で4位と大企業が集積する街でもある。

career-books.com

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エレクトロニクス企業を中心に多くの企業が集まる。

3.中央から離れていること

3点目は必須とは言えないが重要な要素だ。例えば米国のシリコンバレーや中国の深圳はいずれも首都や最大都市から離れているがこれは偶然ではない。イノベーションを起こすアイデアマンは管理型の都市との親和性が低いからだ。

そのため、地方都市で自由闊達に活動したほうが、彼らのパフォーマンスが大きく発揮される可能性がある。

 

4.インスピレーションを刺激される都市であること

最後に挙げたインスピレーションの刺激とは、言い換えると生活のゆとりのことだ。東京や大阪のコンクリートジャングルで生活し毎日1時間の満員電車に揺られ通勤する人々と、京都に住んで緑や文化を感じながら、通勤も自転車で事足りる人々とどっちがクリエイティブになるだろうか?

人は心に余裕がなければ新しいことを想像できない生き物だ。その点で京都は素晴らしい都市であると言える。

完全に余談だが、筆者は学生時代に自転車で通学し(通学路上に岡崎公園)、休みの日は鴨川の河川敷で読書したり、東山界隈をよく散策した。これは東京や大阪では絶対にできない経験だと思う。

 

最後に

ノーベル賞受賞者の吉野彰さんも「日本で最もシリコンバレーに近い都市は京都」と仰っており、京都のポテンシャルは相当高い。海外からの高度人材を引き付ける魅力もある。

www.nikkei.com

京都府市はこのポテンシャルを活かして伸ばす行政の実行を期待したいと思う。