以前投稿した、"関西の郊外拠点が発展していない理由”の記事で、関東と関西の都市構造の違いについて言及しました。
本記事では、”とはいえ関西の郊外でどこが一番発展しているの?”にフォーカスして記事を書きたいと思います。
関西の郊外拠点比較
本稿では関西の郊外拠点都市として以下8つの候補を比較します。
- 江坂
- 高槻
- 枚方
- 布施
- 堺東
- 奈良
- 尼崎
- 西宮北口
これらの候補に対して、半径1km以内の常住人口、昼間人口、従業者数、小売販売額をまとめてみました。
ざっと見てみると、江坂の従業者数と高槻の小売販売額が飛びぬけていることが分かります。残りの6都市はほぼ団子状態で、大差が無いように感じます。
昼夜間人口比率から分かる拠点機能の違い
また各拠点の常住人口(夜間人口)と昼間人口を比較することで、拠点の機能や傾向の違いを見出すこともできます。
上のグラフを見ると、江坂のみが昼間人口比率が150%を超えており、西宮北口のみが100%を下回っていることがわかります。このことから江坂はオフィス街の毛色が強く、西宮北口は住宅街の毛色が強いと想像できます。
商業機能なら高槻、業務機能なら江坂か
以上から商業機能に重きを置くなら高槻一択で、業務機能に重きを置くなら江坂一択となります。ただ江坂は郊外というより大阪都心軸の延長(梅田~新大阪~江坂)と見ることもでき、最大の郊外拠点というコンテクストなら、高槻のほうが適しているかもしれません。
東京の郊外拠点と比べると?
ではこれら関西の主要郊外拠点と、東京の郊外拠点を比べるとどうなるでしょうか?最後に東京近郊主要拠点の同様のデータを表示します。
やはり関東の郊外拠点は大きかった
小売販売額に注目すると
立川、町田>柏>高槻>松戸、二子玉川
と関西トップの高槻でも関東では目立たない存在になることが分かります。
実際には関東の郊外は、八王子や武蔵小杉、大宮、浦和などもっと多いので、郊外拠点の厚みは大きく異なることが分かります。