枝見的考察記

社会/地域/経済の出来事を斜めの視点から描きます。

MBA生のコンサル転職について

この記事は先日投稿した記事の続きのようなものです。www.sikenteki.com

 

↑記事でMBA生の転職パターンとイメージについて紹介したが、この記事では自身の転職活動がどのようなものだったかについて書いていきたい。

※あくまで筆者の感想です。ファームや応募者のスキルによって採用スキームは変わるため参考までに。

 

 

応募先

今回の転職活動ではコンサルタントのなかでも総合コンサルに焦点を絞って応募した。コンサルタントでも戦略系やIT系でなく総合系に絞ったのは、自身の事業承継が関連しているが、本記事の趣旨から逸脱するので割愛したい。

総合系コンサルは、インダストリー(産業)軸とコンピテンシー(機能)軸から組織が分かれているが、自分の場合は前職のノウハウが使えるコンピテンシーに特化した職種で応募している。

 

スケジュール

12月 エージェントと調整・複数企業応募(10社ほど)

1月   書類通過企業(5社)に1次面接+適性試験

2月   2次面接(3社)+最終面接(3社内定)

3月末  卒業

転職に要した期間は3か月ほど。全日プログラムは昼間が空いているので、詰め込めば1ヶ月くらいで完走できるかも。よって修論提出後から活動を始めても選考が順調に進めば間に合うと思う。(逆に12月から始めると修論執筆が大変)

 

 

適性試験   

適性試験は5社中3社で実施された。試験としてはGABや玉手箱など。ここに関しては殆どがパスする(?)と思われるが、問題形式くらいは知ってて損はないと思う。算数は電卓だと間に合わないので暗算能力重要。

 

 

面接

ケースやフェルミ推定は出ない

面接については、巷ではケース面接やフェルミ推定が出されると良く言われるが、自分の場合は全面接で1つも出題されなかった。なぜ出題されなかったか(学歴?職歴?ビジネススクール?適性試験の結果?)は分からないが、人によってケース面接の有無は分かれるみたい。なおD社のみプレゼン面接を課していた。製造業出身者はプレゼンを不得手としている人が多いのがその理由だそうだ。

 

話題は決まってない、半構造化インタビュー

面接の流れとしては

1.自己紹介

2.面接官が経歴から気になった点を質問

3.応答に対して更に質問

4.②~③の繰り返し

5.逆質問

と特定の話題を掘り下げるイメージ。逆に言えば突拍子もないこと(例えばあなたを動物に例えると?みたいな)は聞かれなかった。

雑談形式に近い形で1時間かけて面接するので、疲労感はそこそこたまる。

 

 

ビジネススクールのことより聞かれるのは前職のこと

面接中の話題比率として

前職:MBA:将来:スキル = 4:1:2:3

くらいのイメージ

よく聞かれたこととしては

 

・前職での業務(関わったプロジェクトの詳細)

・前職で苦労したことと、それをどう乗り越えたか?

・前職にコンサルするなら何を提案する?

・MBAの学びと価値

・将来のキャリアプラン

 

はどのファームも聞いてきたと思う。

 

 

アドバイス

以上を踏まえたうえでビジネススクールからコンサルに転職する方向けに2点アドバイスを送りたい。

 

①応募先は自身の前職経験やスキルに関わりある職種が有利

1つ目は応募先について、自身の前職で経験した領域如何や保有するスキル(ビジネススクールでの専攻や資格)の有無によって難易度が跳ね上がる点がある。例えば前職が経理でビジネススクール内でもファイナンス領域を専攻したのに、マーケティング領域のコンサルに転職するのはほぼ不可能と言ってよい。またビジネススクール内での経験より前職の経験(特にプロジェクト運営経験)を評価される傾向にあるので、よほど嫌でない限り同一分野が望ましい。(例えば物流→SCMコンサルなど)

 

②面接は素直に自分の想いを伝える

2つ目は面接時について、変に取り繕ったり心にもないことを述べるのは必ずしもプラスに働かないということだ。取り繕ろうにも1時間持たせるのは難しいし、話を掘り下げる間に矛盾点が生じる可能性もある。そこに脳のリソースを割くよりも、簡潔明瞭に受け答えすることを心掛けたほうが、採用官の心証も良くなるだろう。