枝見的考察記

社会/地域/経済の出来事を斜めの視点から描きます。

リニア中央新幹線の途中駅はどこに出来る?【京都府vs奈良県】

リニア中央新幹線は現在2027年に品川-名古屋間を、2037年に品川-新大阪間の開業を目指して建設工事が進められている。最近では静岡県内工区の着工停止問題などで話題になっているが、名古屋以西の未着工区間にも未だ火種がある。

その一つが途中駅の設置場所だ。現在京都府と奈良県の間で誘致合戦が起きている。

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ニュースを見ている方であれば「それってもう奈良県に決まったんじゃないの?」と思う人もいると思うので、時系列形式で誘致合戦の経緯を紹介する。

 

リニア誘致合戦

平成23年(2011年):国の中央新幹線整備計画で奈良市付近を通ると明記

平成24年(2012年):京都府がルート見直しを提言”京都駅ルート”

平成28年(2016年):JR東海が改めて”奈良市付近”を明言

          :京都府が京都駅に拘らない学研都市ルートに方針転換

 

 

 

京都府の我儘?

これを見ると京都が駄々っ子で回りに迷惑をかけている構図にも見える。しかし実際は奈良市付近とは京都府精華町も含まれているので、あながち無茶な主張とも言えない。

 

本命候補は5駅か?

そこで今回は奈良市と精華町、木津川市の5つのリニア中間駅候補地を比較してみる。

(生駒市と大和郡山市は今回候補から外しました)

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5つの候補駅(左端は大阪市内)

が候補駅である。点線部分は近鉄けいはんな線延伸計画線でリニア中間駅の決定後に延伸される可能性が高い。

 

5候補比較表

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実は新祝園が大本命?

上記表で比較する限りでは、京都府精華町にある新祝園駅に駅設置される可能性もある。同駅であれば近鉄/JR両沿線からアクセスでき、そのうえ西日本最大の研究クラスタである関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の最寄り駅でもある。

リニアとけいはんな線延伸の同時開業を!

もし仮に新祝園に中間駅を設置するのであれば、けいはんな線も同時延伸を目指すべきだろう。そうすれば学研都市中心部への鉄道アクセスが実現するのみならず、新祝園が「京都・奈良・東大阪」の三方向からアクセス可能となり、利便性が飛躍的に向上する。

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けいはんな線延伸によって新祝園と学研都市の拠点性は高まる