東京一極集中は政府やメディアでも取り上げられる社会問題だ。。政府も2025年までに東京圏への人口転入超過を解消するとの目標をたてており、今後どのような施策がとられるのかに注目が集まる。
本当に日本は一極集中なの？
しかし日本は本当に一極集中なのか、諸外国と比べてどうなのかに対する比較評価は充分されているとは言い難い。そこで今日は日本の一極集中度合いを他主要国と比較しながら見ていきたいと思う。
※都市圏人口データ元http://www.demographia.com/db-worldua.pdf
韓国は過度な一極集中
上グラフは都市別の総人口に対するシェアを表している。どの都市がどの国と対応しているかについては都度説明しない。まず目を引くのは韓国ソウルの一極集中だ。実に総人口の半数がソウル大都市圏に住んでいる。
もう一つ特徴的なのはドイツだろう。首都のベルリンや金融都市のハンブルクではなく、ルール工業地帯を構成するエッセン＝ドルトムントの都市群は都市圏人口首位となっている。
やはり日本も一極集中？
ソウルについで人口シェアが大きいのが東京都市圏だ。先進諸国は勿論のこと、途上国と比較しても高い一極集中度合いなことが分かる。
２位都市の人口集中度合いも見てみると・・
各国の2位都市圏の人口集積度合いも同様に見てみた。フランスのリヨンとタイのチェンマイは出典元のランキング圏外だったため参考記録となる。
大阪圏に過度な人口集積
グラフを見ると大阪圏の突出ぶりがよく分かる。諸外国が５％程度の集積度合いになっているのに対し、大阪圏は１５％近くの人口集中があり、諸外国の首位都市への人口集中度合いと相違がない。
大阪圏を首位都市比較表に組み入れても違和感はない。
3位都市圏の集積度合いも比較
同様に名古屋圏への集積度合いの高さが分かる
問題の本質は一極集中ではなく都市への集中
各国の1位都市～3位都市までを比較して、日本の社会問題の本質は一極集中ではなく、都市圏への人口集中である。
つまり東京VS地方ではなく、大都市圏VS地方で問題を論じ対策をうたなければ、根源的な問題は解決されないと考える。
